排出削減対策
コンテストAIM/SLCPツールを使って
将来の温暖化・大気汚染対策を
検討しよう!

コンテスト結果発表

皆様のご応募ありがとうございました。
コンテストの結果、優秀賞は下記の方に決まりました。
優秀賞に選ばれた方が、どのような取り組みを検討されたかを示すとともに、その結果を以下に示します。
※個人情報保護のため受賞者の方は番号で表示しております。

No.01
【取り組みについて検討したこと】
  • 民生業務と運輸の電化が急速に進行し,省エネはまったく進まず,電力需要の増加を石炭火力で賄う悲観的な未来を想定.
  • 気温上昇が起こらず,CO2,SO2,PM2.5の排出量がいずれも2010年の水準から減少するような排出削減対策を検討.
  • 発電部門と産業部門にCCSと脱硫を導入することで達成可能.
  • CCSはCO2排出量の削減に必須であり,2030年で50%,2050年で100%の普及率を想定.その結果,2030年に11%,2050年に43%の排出削減を達成.
  • 脱硫はSO2排出量の削減に有効だが,過剰に導入すると冷却効果が減少し,気温が上昇する.そのため,2030年で20%,2050年で30%の普及率に留める.その結果,2030年に1%,2050年に14%の排出削減を達成.
  • 以上の対策により,気温変化は負となり,PM2.5も2030年で14%,2050年で42%の排出削減を達成.
  • ただし,このシナリオではCH4排出量が大きく増加するため,追加の対策を入れるべきかもしれない.
【総評】
気温変化が負で、大気汚染対策も進む経路を探索されている。
No.02
【取り組みについて検討したこと】
    <2030年>
  • 2030年までは、現状でも比較的普及が進んでいる太陽光や風力を中心に再エネ化が進む。
  • 電化率については、SDGでも2030までに電力アクセス率の向上がターゲットに入っているので、民生部門では、現状から2倍相当の50%になることを想定した。ただし、運輸部門では、電気自動車などの普及は進むものの、インフラの問題や走行距離などの問題もあり2030%はなりゆき程度とする。
  • 発電・産業部門では、既存技術を中心に脱硫・脱硝・集塵対策の取り組みが進み、50~70%の比較的高い普及率となる。ただし、CCSについては、普及の序盤であり、普及率はまだ低い。
  • 運輸や農業では、積極的な対策が取られず各種技術の普及率は40%とする。
    <2050年>
  • (2040年頃までに太陽光などの普及がほぼ上限に達し、)2050年にはバイオマスが推進されている。
  • 電化率も各部門で大きく向上する。ただし、貧困層(エネルギーアクセスの弱者)も依然存在し、世界全体では民生75%、運輸50%と考える。
  • 除去対策については、2030年以降に新技術の導入を促進する意味においても各種規制が強化され、2020年程度の既存機器から新技術への入れ替えがほぼ終了し、発電・産業・運輸・資源採掘部門では、70~90%を中心とした高い普及率となる。CCSも30~40%導入される。
  • 農業部門は零細経営もあるため、技術普及の進展は他の部門と比較してやや緩やかで50~60%である。
【総評】
多面的に検討してされていて、大気汚染対策も結構進む経路を探索されている。対策のコンセプトが明確に反映されている。
No.03
【取り組みについて検討したこと】
  • 今後、エネルギー政策が強化し、補助金も活用しつつ、2030年さらに2050年向けて発電部門において太陽光や風力の自然エネルギーの普及が大幅に進むと想定した。
  • また、すべての部門において省エネ対策が確実に実施され、2030年には25%2050年には50%の省エネ対策が普及されると想定した。
【総評】
2050年時点での気温上昇が抑えられていて、水にかかわる指標についての予測値がよい結果となっている。
No.04
【取り組みについて検討したこと】
  • エネルギー対策はCO2削減政策が主要国において国策となり、太陽光・風力推進施策が主流となる。石炭火力は減っていくが、バイオマスは普及しない。電化は先進国では対策が進むが、途上国では限定的。
  • 省エネ対策は発電部門では程よく進む。ただし、50%まで。それ以外は限定的。
  • 除去対策は茂採掘部門では敏感に進み、75%。発電、産業、運輸部門では50%進む。廃棄物ではごみにそれほどお金をかけられる社会にはならないと想像するので25%。農業部門は個人経営でもあるので、資金不足によりあまり進まないとして10-20%。という想定のシナリオにしました。
【総評】
CO2、BC、PMが削減されている。メタンも前半にある程度削減し、後半大幅削減する経路が探索されている。

下記のグラフは成り行きシナリオ(base)と比較した際の各シナリオの変化率を示しています。
参考として事務局で用意したbestシナリオの値も掲載しております。

2030年のそれぞれのシナリオがその程度変化しているかを示している。 2050年のそれぞれのシナリオがその程度変化しているかを示している。

優秀賞の方のシナリオは以下からダウンロードしていただけます。

受賞者番号 2030年シナリオ 2050年シナリオ
No.01 20929kh_2030.csv 20929kh_2050.csv
No.02 31522rk_2030.csv 31522rk_2050.csv
No.03 71348xz_2030.csv 71348xz_2050.csv
No.04 71736tm_2030.csv 71736tm_2050.csv

AIM/SLCPとは?

国立環境研究所、みずほ情報総研、京都大学のAIMチームでは、(独)環境再生保全機構の環境研究総合推進費プロジェクトS-12において、CO2をはじめとする温室効果ガスに加えて、SLCP(短寿命気候汚染物質)の将来排出量を予測するために、技術選択型のモデルAIM/Enduseを改良し、将来シナリオの検討を行ってきました。

改良したAIM/Enduseの条件を変更することで、将来の様々な排出シナリオの検討が可能ですが、こうしたモデルを使ってシミュレーションを行うには、プログラミングなど様々な専門的な知識と計算時間が必要となります。このため、ステークホルダーが集まって対策を議論している最中にモデルを使って計算を行い、その結果をリアルタイムで議論に提供するということはありませんでした。

今回開発したAIM/SLCPは、AIM/Enduseで計算した様々なシナリオの結果をあらかじめ解析しておき、様々な取り組みの効果を近似的ではありますが、簡易に推計できるようにすることで、リアルタイムで議論や対話に貢献できるようにしたものです。

コンテスト応募方法

S-12では、AIM/SLCPの活用とSLCPの排出削減に向けた取り組みについて皆様にも検討していただくために、排出削減対策コンテストを企画しました。

ページ下部にあるAIM/SLCPのサイトに飛んでいただき、基本設定で「世界」および「2030年」を選択した上で対策を反映させたデータと、「世界」および「2050年」を選択した上で対策を反映させたデータを、それぞれファイルとして保存して下さい。

必要事項および保存した2つのファイル両方を下記の事務局メールアドレスまで締め切りまでにお送りください。

応募完了後に、確認メールを返信いたします。内容を確認してからの返信となりますので、2~3日お時間がかかる場合がございます。あらかじめご了承ください。

ご応募の中から優秀な対策のアイデアを出された方を選考し、優秀賞を贈呈いたします。

【優秀賞】

5000円Quoカード 4名様
※優秀賞に選ばれた方の対策はこちらのページに掲載いたします。

締め切り

2019年2月28日 午後5時
コンテストの応募は締め切りました。皆様のご応募ありがとうございました。
結果は3月中に発表いたします。

必要事項

【お送りいただくメールの件名】

排出削減対策コンテスト応募

【お送りいただくメールに記載していただく内容(必須)

応募宛先

下記メールアドレスまでご応募ください。
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